Thunder @ 神奈川・CLUB CITTA' 2018.1.13
Thunder 「Mix It Up - Then & Now」TOUR 2018 @ 神奈川・CLUB CITTA' 2018.1.13

2018年1月13日土曜日の話です。今年初めてのライヴ、川崎のクラブチッタへ念願のサンダーを観に行ってきました。
カタカナ表記だとちょいと違和感ある気がするけど、ここはあえてサンダーで…日本人なので(笑)仲間にはよく驚かれるけど実は初めてのサンダーでした。
1991年の初来日から数えて、2000年に最初の解散をするまでに4回くらい?その後2009年に二度目の解散をするまでにまた4回くらい?なぜか解散と再始動を繰り返してるバンドではありますが、MR.BIG同様、日本へは何度も何度も来てくれてるんですよね。ベンチャーズの足元には遠く及びませんが(笑)
1990年代から2000年代くらいの間は、KISSなど個人的に別格なのを除くとほとんどライヴに足を運んでないんです。同世代の女性によくある「結婚して子供産まれて…」ってわけじゃないですが(笑)ライヴから離れてた理由としてはまぁ遠からずです。
いらん情報は置いといて…(笑)、その分CD購入にお金費やすことは出来てた時期でもあるんで、サンダーのアルバムはデビュー当初からずっと追っかけてます。今と同じく新しいバンドを聴く機会は極めて少なかったんですが、サンダーは私のもっとも好きな70年代ハードロックをしっかり継承してくれてましたからね。彼らの音楽は大好物のひとつです。
ほんまにハマったのは3rdアルバムの 『ビハインド・クローズド・ドアーズ(Behind Closed Doors)』 からでしたけど、興味を持ったきっかけは、デュラン・デュランのテイラー三兄弟の一人(嘘です)アンディ・テイラーがデビューアルバムをプロデュースしたってことからでした。
当時デュラン・デュランを脱退したアンディが、元セックス・ピストルズのスティーヴ・ジョーンズと一緒に作った 『サンダー(Thunder)』 ってソロアルバムがお気に入りだったこともあってその流れで。「サンダー」と言うバンド名がそのアルバムタイトルから付けられたものかどうかはわかりません。ずっとそうだと勝手に思い込んでますが。
しかし、長年音は聴き続けててもバンドの動向には全く無頓着だったので、まさかまた解散してたなんてことも2015年に『ワンダー・ディズ(Wonder Days)』がリリースされるまで知らなかったと言う(苦笑)たしかにその前のアルバムからは7年くらい間空いてましたね。

Wonder Days / Thunder (2015)
で、久しぶりにサンダーのアルバムにハマったこともあり、2015年の来日時は是非とも観に行きたかったんですが、大阪公演も残念ながらド平日につき断念しました。その前の2009年もたしか平日ド真ん中だったような。
そんなわけで今回の来日公演は非常に楽しみにしてました。
CLUB CITTA' 30th Anniversary - Hard Rock Revolution - Vol.1
THUNDER 「Mix It Up - Then & Now」TOUR 2018
1/10(水) 大阪・梅田 CLUB QUATTRO
1/12(金) 神奈川・川崎 CLUB CITTA'
1/13(土) 神奈川・川崎 CLUB CITTA' ★
それでもやっぱり大阪は平日ド真ん中(笑)ここは土曜日の川崎狙いと言うことで。以前とは状況変わって、ここ数年は広島からLCC飛んでるので関東遠征もずいぶん楽になりました。新幹線で大阪行くのと大差ない…時期によっては東京へ飛ぶ方が安かったり。
そこで2018年1月13日土曜日、今年初めてのライヴ遠征は川崎のクラブチッタへ念願のサンダーを観に行ってきました。←それはもう書いた。ふりだしに戻る(笑)

ツアータイトルは「Then & Now Tour 2018」。当然「Now」は新譜出たばかりだし、「Then」ってのはファンのリクエストによる選曲みたい(他人事かい)。しかし、てことは単なる新譜のレコ発ツアーではないってことですね。毎回観てる熱心なファンの方たちには少々物足りないのかも知れませんが、サンダーお初の自分にとってはなんともうってつけのライヴです。新譜も例によって直前ギリギリに購入してあまり聴き込んでなかったし(おい)

Rip It Up / Thunder (2017)
リクエストはチッタのホームページで公募されてたけど、投票しませんでした(小声)そう言うの選ぶの好きなんですけどね。最低限アレとアレが聴ければ良いなーって感じで。(←それを投票しろ笑)熱烈なサンダーファンでもある地元のロック仲間(女性)なんて、6曲もリクエストしたのに1曲もやってくれなかったみたい…レアなの選び過ぎなんですよ(笑)
悪天候を心配してた飛行機は問題なく定刻通りに飛んでくれました。広島空港付近は全然雪降ってなかったし。広島から東京までは一日片道2便、春秋航空(LCC)の話。その日は11時20分と言う少し遅めのフライト。自宅から広島空港まではバスで約1時間、成田空港まで約1時間半飛んで、成田から川崎まではシャトルバスと電車乗り継いで約1時間半。締めて、所要時間はだいたい4時間ってとこかな…自宅から川崎まで。


かくして、昨年4月のフェア・ウォーニングぶりのクラブチッタには開場時間ギリギリに到着。川崎駅でお友達と合流…いや待ち伏せ(笑)あー、思ったより人並んどるなー。まぁそこは整理番号MOREの75番、特に並んで待つことなくすんなり入場。とりあえず物販はスルーして場内へ。


真ん中よりルーク寄りの前から3列目くらい。迷った時は大抵ベース側に行くんだけど、今回は特に迷うことなくルーク寄り。言わずもがな、ギターのルーク・モーリー。この人あってのサンダーですもんね。相変わらずチッタはライヴ中の撮影NGだけどアナウンスある前にこっそり1枚…ごめんなさい。開演前だからいいよね?(よくない)

定刻の17時から約10分遅れで開演。メンバーがステージにわらわら集まってきて、この日は [Wonder Days] でスタート。前日のチッタ公演もその前の大阪公演も流出済みのセトリで確認済みでしたが、オープニングは毎回変えてきましたね。前日の [Loser] も聴きたかったけど、この曲も良いです。2~3年前に離れ気味だったサンダーを再びトリコにしてくれたアルバムの第一声(笑)取り急ぎルークの指がフレットを流麗に滑るソロを間近に観ることができました(笑)
初めて観るサンダーのライヴ…なんだか緩く始まりますね(笑)のっけから体力消耗してしまうメタルライヴみたいに「ズババババーン!」、「ギュンギュギューン」ってなスタートじゃない(笑)ここ最近観たライヴからすればすごく新鮮。続く新譜からの2曲目も3曲目も…でも決してまったりとかじゃなく。曲を知らなくてもリズムに合わせて体揺すってるだけで気持ち良く過ごせる感覚。
2ndアルバムからの [Laughing on Judgement Day] って、何気にブラック・クロウズっぽい気がする…黒いカラスたち(←直訳する必要なし)。最初曲名がすぐには一致せず、「なんだっけ?この曲」って感じたのはそのせいか…。全体の雰囲気もそうだけど、途中のギターリフとかも。ナマで聴いてたらダニー・ボウズの歌声までクリス・ロビンソンに聴こえてきた(笑)きっとルーツが同じなんでしょうね。
ハードロックにカテゴライズされる音なんだろうけど、もっとストレートにロックバンドのライヴって印象。ブリティッシュ・ロックのお手本のような。こう書いてて今なぜか突然頭に浮かんだのはステイタス・クォー。ちょっと毛色違うかも知れないけど同じ土壌のバンド観てる感覚。なんか上手く表現できませんが…(笑)
そう、60年代や70年代は今みたいなわけわからん細かいジャンル分けは存在しなかったと思うんだけど、まさにその頃のバンドをナマで体験してる感じ。ま、その辺が彼らに惹かれた一番の要因なんでしょうけどね。それはライヴ観てこれまでアルバム聴いてきた以上に感じました。
ではライヴで印象に残った曲についてだらだら列挙していきます。例によって、後日Twitterで呟いた感想や、遠征からの帰宅時、iPhoneのEvernoteアプリに書きなぐった「ネタメモ」をまとめたものとなります。ライヴ後は忘れんうちに思ったことメモっておくんです。ライヴと直接関係ない話でも。ある程度貯まったらブログ、もしくはFacebook投稿用にまとめるいつもの手法。大半はまとまらずにそのまま放置(笑)←またまたどうでもいい情報
当時 [Backstreet Symphony] を初めて聴いた時は「コレってニューヨーク・グルーヴじゃろ(笑)」って妙なこと思った記憶があるんですが、それは今あらためて聴いても変わってなかったです(笑)ギターの音色も歌声も歌い回しも…スタジオ盤ではインサートされる笑い声までもがエースに聴こえてくる始末(笑)あ、KISS時代のエース・フレーリーが1978年にソロでリリースしたラス・バラードのカバー曲 『New York Groove』 のことを言ってます。まぁそれだけにサンダーにしては異色のアメリカンロックっぽいんである意味インパクトは強いです。
曲自体はそれほど好きでもないんですが、ライヴではルークとベン・マシューズが似たような黒のレスポール抱えて両脇に(ベンのピックガードは白でした)、ルークはレフティなんでシンメトリーな絵になるんですよね。それがカッコ良かった。
トリオ編成のディジー・ミズ・リジィの場合はベースのマーティンがレフティ…ステージ向かって右側だから双方のヘッドがお互い中央向く感じ。やっぱり左利き用のヘッドは外に向いてて欲しいですよね(笑)あと、一昨年観たプライマル・フィアも2人のギタリストがシンメトリーでした。トム・ナウマンがレフティ。あれもカッコ良かった。(←脱線禁止)
ライヴも中盤を過ぎたあたりでやっとこさハードロックバンドっぽいノリの曲。前作の収録曲だけど、「へい!しぞーらい!」「せいっ!しぞーらい!」とか、「しんがーうぉん!」「しんがーにー!」なんて掛け合いがめちゃめちゃ気持ち良かった[The Thing I Want]。この曲、リフが何気にローリング・ストーンズの「ブラウン・シュガー」っぽく聴こえる…ってのは、例によって自分だけでしょうから戯言として(笑)
初めてのサンダーだから昔の代表曲、有名曲大歓迎のスタンスだったんだけど、蓋を開けてみれば意外と「Then」より「Now」の方が楽しめた感あり…あくまで主観。もしかするとリクエストによって選曲された「Then」の曲がほとんど1stアルバムからってのもそう感じさせられた要因のひとつかも。なんでかってのは置いといて…(笑)
あまり聴き込んでなかった新譜の中では第一印象が良かった [In Another Life] はライヴだと更に良かった。このまったりとした単調なノリがめちゃめちゃ心地良かった。なにより、もともとサンダーにハマったきっかけの一つでもあるベンの弾くオルガンの音色。
それから [She Likes the Cocaine] も良かった。新譜の中で一番最初に気に入った曲。この曲、個人的にツボる要素がたくさん含まれてるんですよ。ライヴでは再現されませんでしたが、スタジオ盤でのゴスペル風女性コーラス…ストーンズの「ギミー・シェルター」みたいな。ハードロックに女性コーラスってのは、ハードロックにホーンセクションってのと同じくらいツボるポイントなんです(なんちゅう表現 笑)ルークがフットペダルを「WOWOW~WOWOW~」って踏んでるとこ目の当たりにして更に好きになりました(笑)ほんまに目の前でした。
サンダーはバラードナンバーも珠玉揃いですよね。新譜からの [Right from the Start] も、1stからの [Don't Wait for Me] も。言わずもがなの [Love Walked] も。この曲は昔から、アコギの爪弾きイントロ聴くと、つい「うつむきかけぇたぁ~♪ あなたのまえぇをぉ~♪」って歌ってしまう悪癖があるんですが、今回ライヴで生演奏聴いた限りだと大丈夫でした…いや、なんでもないです(笑)ほら、ディープ・パープルの「チャイルド・イン・タイム」で途中のギターストローク聴くとつい「水戸黄門」歌ってしまうじゃないですか…いや、なんでもないです。
しかし、しっとりと切なく歌い上げるこれらのバラード曲でも、ダニーは思いっきりスクリーム要求するんですね(笑)オーディエンスはこれでもかってほどに叫び続けなければならない。ダニーが納得行くまで何度も何度もしつこいくらいにスクリーム…曲の雰囲気ぶち壊し(笑)オーディエンス煽りがすごいと噂には聞いてましたが、これほどまでとは思ってもみませんでした。新鮮で楽しかったけど(笑)
本編最後はいかにも英国ロックバンドのロックンロールらしい [I Love You More Than Rock'n'roll]。張りつめ過ぎず、心地良く盛り上がれますよね。この曲でベンのカウベルが登場するんだけど、個人的にカウベルソングと言えば、まず「ホンキー・トンク・ウィメン」なんですけどね。この曲もモロにストーンズ彷彿させますよね。「イッツ・オンリー・ロックン・ロール」とか。ベンが用済みのカウベルを放り投げるとこがめちゃカッコ良かった。(そこかい)
アンコール1曲目は [Play That Funky Music]。「あれ?コレなんて曲じゃったっけ?」なんて思いながらも一緒に歌って大盛り上がり(自分的に)。ワイルド・チェリーのヒット曲ですね。サンダーってこの手のファンキーな曲も似合いますよね。オリジナルでもファンキーな曲いろいろあるし。その辺もツボ。後日気付いたけど、このカバー曲、アルバムに収録されてましたね(笑)
今回のツアーはアンコールに日替わりでカバー曲やってる。初日の大阪では、ザ・フーの「恋のピンチ・ヒッター(Substitute)」を、前日の川崎初日では、バッド・カンパニーの「キャント・ゲット・イナフ」を。どちらも聴きたかったけど、個人的にはワイルド・チェリー聴けて満足。他とは違った雰囲気でメリハリついたし。
続けて、「いつやるんじゃろ」って思ってた [River of Pain]。大好きな3rdアルバムに入ってて、当時ハマった曲。ただちょっと期待ハズレ。あ、いや、期待感デカ過ぎたのかな…思てたほどではなかったレベル(笑)音の粒がバランスよく耳に入ってこないポジションで観てたからってのもあるかも知れないけど、この曲、自分の中ではスタジオ盤で完成されてるんですよね。歌、演奏、コーラス、各パートの音バランスに至るまで。昨年観たトリートの「張り子の虎」と同じ感じ。
ラストはサンダーのライヴではお決まりらしい [Dirty Love] で締め括り。盛り上がらないわけがない。盛り上げるだけ盛り上げて最後はすすーっと退場。まだもう一回くらいアンコールやってくれそうな気配を残したまま終演(笑)最初と最後にキリッとメリハリがないライヴもなかなか良いもんです。パブロックみたいで。
■Set List
1. Wonder Days
2. The Enemy Inside
3. Laughing on Judgement Day
4. Resurrection Day
5. Right from the Start
6. Backstreet Symphony
7. Higher Ground
8. In Another Life
9. The Thing I Want
10. Don't Wait for Me
11. She Likes the Cocaine
12. Love Walked In
13. I Love You More Than Rock 'n' Roll
(Encore)
14. Play That Funky Music
15. River of Pain
16. Dirty Love
サンダーの曲ではおそらく一番お気に入りの [Everybody Wants Her] をやってくれなかったのが残念でしたが、今更ながらの初サンダー、しっかり楽しめました。これまで観てこなかったのが悔やまれるくらい。まぁこれから観ていけばいいか(笑)歌もパフォーマンスも想像以上に現役感バリバリ感じられたし、サンダーのようなバンドはこれから年齢を重ねていっても、決して朽ちることはないでしょうしね。
ダニーの声は感動レベルでよく出てたと思います。大股広げて左足を屈伸させながらリズムをとる独特なスタイルも堪能できたし。何より安心して聴いていられる。あと、控えめなクリスを後ろから押し出そうとするダニー、わざと一旦後ろに引き寄せてからあらためて押し出すと言う(笑)そんなじゃれ合いも楽しいライヴでした。
ところで、ルークってジョー・ウォルシュによく似てますよね。人からよくそう言われませんか?え、言われない?ああそうですか。特にギターソロ時の時折白目になる顔芸…もとい、恍惚の表情とか。間近で観ててずっと誰かに似てるなって考えてたんですよ。さっき思い出しました…ジョー・ウォルシュだと。え、似てない?ああそうですか。
ダニー・ボウズ Danny Bowes (vo)
ルーク・モーリー Luke Morley (g)
ベン・マシューズ Ben Matthews (g)
クリス・チャイルズ Chris Childs (b)
ゲイリー "ハリー" ジェイムス Gary "Harry" James (dr)
サンダーのデビューアルバムは1990年リリース…てことは来年か再来年が30周年ですよね。今年はクラブチッタの30周年のようですが、サンダーの30周年記念も当然日本に来てくれますよね。今から楽しみ。あ、その頃にまた解散してなければ(笑)



ちなみにTシャツは売り切れのため受注生産。2月1日に届きました。サイン会は当然の如くハズレ。惜しかったけど(笑)




最後に余談ですが・・・
偶然にもこの日はポール・スタンレーの東京公演の日でもありました。ソウル・ステーションのね。六本木のビルボードライブ東京だったんだけど、SNS上で自分が上京してる理由をみんなに勘違いされて、弁明するのがちょっと大変でしたね(笑)当然ポールを観に来てるんだろうと(笑)
ポールは一日2回公演、第2部は19時半開演ってことなんで早めに終わるサンダー終演後に強行移動できる時間ではあったんですよね。正直最初はそれも検討してみました。ただ予算オーバーのため諦めました。ポールのチケット高いんですもの(苦笑)高いか安いかは価値観の問題ですが。ソウル・ステーションじゃなく本家だったら強行手段考えてたと思います。

2018年1月13日土曜日の話です。今年初めてのライヴ、川崎のクラブチッタへ念願のサンダーを観に行ってきました。
カタカナ表記だとちょいと違和感ある気がするけど、ここはあえてサンダーで…日本人なので(笑)仲間にはよく驚かれるけど実は初めてのサンダーでした。
1991年の初来日から数えて、2000年に最初の解散をするまでに4回くらい?その後2009年に二度目の解散をするまでにまた4回くらい?なぜか解散と再始動を繰り返してるバンドではありますが、MR.BIG同様、日本へは何度も何度も来てくれてるんですよね。ベンチャーズの足元には遠く及びませんが(笑)
1990年代から2000年代くらいの間は、KISSなど個人的に別格なのを除くとほとんどライヴに足を運んでないんです。同世代の女性によくある「結婚して子供産まれて…」ってわけじゃないですが(笑)ライヴから離れてた理由としてはまぁ遠からずです。
いらん情報は置いといて…(笑)、その分CD購入にお金費やすことは出来てた時期でもあるんで、サンダーのアルバムはデビュー当初からずっと追っかけてます。今と同じく新しいバンドを聴く機会は極めて少なかったんですが、サンダーは私のもっとも好きな70年代ハードロックをしっかり継承してくれてましたからね。彼らの音楽は大好物のひとつです。
ほんまにハマったのは3rdアルバムの 『ビハインド・クローズド・ドアーズ(Behind Closed Doors)』 からでしたけど、興味を持ったきっかけは、デュラン・デュランのテイラー三兄弟の一人(嘘です)アンディ・テイラーがデビューアルバムをプロデュースしたってことからでした。
当時デュラン・デュランを脱退したアンディが、元セックス・ピストルズのスティーヴ・ジョーンズと一緒に作った 『サンダー(Thunder)』 ってソロアルバムがお気に入りだったこともあってその流れで。「サンダー」と言うバンド名がそのアルバムタイトルから付けられたものかどうかはわかりません。ずっとそうだと勝手に思い込んでますが。
しかし、長年音は聴き続けててもバンドの動向には全く無頓着だったので、まさかまた解散してたなんてことも2015年に『ワンダー・ディズ(Wonder Days)』がリリースされるまで知らなかったと言う(苦笑)たしかにその前のアルバムからは7年くらい間空いてましたね。

Wonder Days / Thunder (2015)
で、久しぶりにサンダーのアルバムにハマったこともあり、2015年の来日時は是非とも観に行きたかったんですが、大阪公演も残念ながらド平日につき断念しました。その前の2009年もたしか平日ド真ん中だったような。
そんなわけで今回の来日公演は非常に楽しみにしてました。
CLUB CITTA' 30th Anniversary - Hard Rock Revolution - Vol.1
THUNDER 「Mix It Up - Then & Now」TOUR 2018
1/10(水) 大阪・梅田 CLUB QUATTRO
1/12(金) 神奈川・川崎 CLUB CITTA'
1/13(土) 神奈川・川崎 CLUB CITTA' ★
それでもやっぱり大阪は平日ド真ん中(笑)ここは土曜日の川崎狙いと言うことで。以前とは状況変わって、ここ数年は広島からLCC飛んでるので関東遠征もずいぶん楽になりました。新幹線で大阪行くのと大差ない…時期によっては東京へ飛ぶ方が安かったり。
そこで2018年1月13日土曜日、今年初めてのライヴ遠征は川崎のクラブチッタへ念願のサンダーを観に行ってきました。←それはもう書いた。ふりだしに戻る(笑)

ツアータイトルは「Then & Now Tour 2018」。当然「Now」は新譜出たばかりだし、「Then」ってのはファンのリクエストによる選曲みたい(他人事かい)。しかし、てことは単なる新譜のレコ発ツアーではないってことですね。毎回観てる熱心なファンの方たちには少々物足りないのかも知れませんが、サンダーお初の自分にとってはなんともうってつけのライヴです。新譜も例によって直前ギリギリに購入してあまり聴き込んでなかったし(おい)

Rip It Up / Thunder (2017)
リクエストはチッタのホームページで公募されてたけど、投票しませんでした(小声)そう言うの選ぶの好きなんですけどね。最低限アレとアレが聴ければ良いなーって感じで。(←それを投票しろ笑)熱烈なサンダーファンでもある地元のロック仲間(女性)なんて、6曲もリクエストしたのに1曲もやってくれなかったみたい…レアなの選び過ぎなんですよ(笑)
悪天候を心配してた飛行機は問題なく定刻通りに飛んでくれました。広島空港付近は全然雪降ってなかったし。広島から東京までは一日片道2便、春秋航空(LCC)の話。その日は11時20分と言う少し遅めのフライト。自宅から広島空港まではバスで約1時間、成田空港まで約1時間半飛んで、成田から川崎まではシャトルバスと電車乗り継いで約1時間半。締めて、所要時間はだいたい4時間ってとこかな…自宅から川崎まで。


かくして、昨年4月のフェア・ウォーニングぶりのクラブチッタには開場時間ギリギリに到着。川崎駅でお友達と合流…いや待ち伏せ(笑)あー、思ったより人並んどるなー。まぁそこは整理番号MOREの75番、特に並んで待つことなくすんなり入場。とりあえず物販はスルーして場内へ。


真ん中よりルーク寄りの前から3列目くらい。迷った時は大抵ベース側に行くんだけど、今回は特に迷うことなくルーク寄り。言わずもがな、ギターのルーク・モーリー。この人あってのサンダーですもんね。相変わらずチッタはライヴ中の撮影NGだけどアナウンスある前にこっそり1枚…ごめんなさい。開演前だからいいよね?(よくない)

定刻の17時から約10分遅れで開演。メンバーがステージにわらわら集まってきて、この日は [Wonder Days] でスタート。前日のチッタ公演もその前の大阪公演も流出済みのセトリで確認済みでしたが、オープニングは毎回変えてきましたね。前日の [Loser] も聴きたかったけど、この曲も良いです。2~3年前に離れ気味だったサンダーを再びトリコにしてくれたアルバムの第一声(笑)取り急ぎルークの指がフレットを流麗に滑るソロを間近に観ることができました(笑)
初めて観るサンダーのライヴ…なんだか緩く始まりますね(笑)のっけから体力消耗してしまうメタルライヴみたいに「ズババババーン!」、「ギュンギュギューン」ってなスタートじゃない(笑)ここ最近観たライヴからすればすごく新鮮。続く新譜からの2曲目も3曲目も…でも決してまったりとかじゃなく。曲を知らなくてもリズムに合わせて体揺すってるだけで気持ち良く過ごせる感覚。
2ndアルバムからの [Laughing on Judgement Day] って、何気にブラック・クロウズっぽい気がする…黒いカラスたち(←直訳する必要なし)。最初曲名がすぐには一致せず、「なんだっけ?この曲」って感じたのはそのせいか…。全体の雰囲気もそうだけど、途中のギターリフとかも。ナマで聴いてたらダニー・ボウズの歌声までクリス・ロビンソンに聴こえてきた(笑)きっとルーツが同じなんでしょうね。
ハードロックにカテゴライズされる音なんだろうけど、もっとストレートにロックバンドのライヴって印象。ブリティッシュ・ロックのお手本のような。こう書いてて今なぜか突然頭に浮かんだのはステイタス・クォー。ちょっと毛色違うかも知れないけど同じ土壌のバンド観てる感覚。なんか上手く表現できませんが…(笑)
そう、60年代や70年代は今みたいなわけわからん細かいジャンル分けは存在しなかったと思うんだけど、まさにその頃のバンドをナマで体験してる感じ。ま、その辺が彼らに惹かれた一番の要因なんでしょうけどね。それはライヴ観てこれまでアルバム聴いてきた以上に感じました。
ではライヴで印象に残った曲についてだらだら列挙していきます。例によって、後日Twitterで呟いた感想や、遠征からの帰宅時、iPhoneのEvernoteアプリに書きなぐった「ネタメモ」をまとめたものとなります。ライヴ後は忘れんうちに思ったことメモっておくんです。ライヴと直接関係ない話でも。ある程度貯まったらブログ、もしくはFacebook投稿用にまとめるいつもの手法。大半はまとまらずにそのまま放置(笑)←またまたどうでもいい情報
当時 [Backstreet Symphony] を初めて聴いた時は「コレってニューヨーク・グルーヴじゃろ(笑)」って妙なこと思った記憶があるんですが、それは今あらためて聴いても変わってなかったです(笑)ギターの音色も歌声も歌い回しも…スタジオ盤ではインサートされる笑い声までもがエースに聴こえてくる始末(笑)あ、KISS時代のエース・フレーリーが1978年にソロでリリースしたラス・バラードのカバー曲 『New York Groove』 のことを言ってます。まぁそれだけにサンダーにしては異色のアメリカンロックっぽいんである意味インパクトは強いです。
曲自体はそれほど好きでもないんですが、ライヴではルークとベン・マシューズが似たような黒のレスポール抱えて両脇に(ベンのピックガードは白でした)、ルークはレフティなんでシンメトリーな絵になるんですよね。それがカッコ良かった。
トリオ編成のディジー・ミズ・リジィの場合はベースのマーティンがレフティ…ステージ向かって右側だから双方のヘッドがお互い中央向く感じ。やっぱり左利き用のヘッドは外に向いてて欲しいですよね(笑)あと、一昨年観たプライマル・フィアも2人のギタリストがシンメトリーでした。トム・ナウマンがレフティ。あれもカッコ良かった。(←脱線禁止)
ライヴも中盤を過ぎたあたりでやっとこさハードロックバンドっぽいノリの曲。前作の収録曲だけど、「へい!しぞーらい!」「せいっ!しぞーらい!」とか、「しんがーうぉん!」「しんがーにー!」なんて掛け合いがめちゃめちゃ気持ち良かった[The Thing I Want]。この曲、リフが何気にローリング・ストーンズの「ブラウン・シュガー」っぽく聴こえる…ってのは、例によって自分だけでしょうから戯言として(笑)
初めてのサンダーだから昔の代表曲、有名曲大歓迎のスタンスだったんだけど、蓋を開けてみれば意外と「Then」より「Now」の方が楽しめた感あり…あくまで主観。もしかするとリクエストによって選曲された「Then」の曲がほとんど1stアルバムからってのもそう感じさせられた要因のひとつかも。なんでかってのは置いといて…(笑)
あまり聴き込んでなかった新譜の中では第一印象が良かった [In Another Life] はライヴだと更に良かった。このまったりとした単調なノリがめちゃめちゃ心地良かった。なにより、もともとサンダーにハマったきっかけの一つでもあるベンの弾くオルガンの音色。
それから [She Likes the Cocaine] も良かった。新譜の中で一番最初に気に入った曲。この曲、個人的にツボる要素がたくさん含まれてるんですよ。ライヴでは再現されませんでしたが、スタジオ盤でのゴスペル風女性コーラス…ストーンズの「ギミー・シェルター」みたいな。ハードロックに女性コーラスってのは、ハードロックにホーンセクションってのと同じくらいツボるポイントなんです(なんちゅう表現 笑)ルークがフットペダルを「WOWOW~WOWOW~」って踏んでるとこ目の当たりにして更に好きになりました(笑)ほんまに目の前でした。
サンダーはバラードナンバーも珠玉揃いですよね。新譜からの [Right from the Start] も、1stからの [Don't Wait for Me] も。言わずもがなの [Love Walked] も。この曲は昔から、アコギの爪弾きイントロ聴くと、つい「うつむきかけぇたぁ~♪ あなたのまえぇをぉ~♪」って歌ってしまう悪癖があるんですが、今回ライヴで生演奏聴いた限りだと大丈夫でした…いや、なんでもないです(笑)ほら、ディープ・パープルの「チャイルド・イン・タイム」で途中のギターストローク聴くとつい「水戸黄門」歌ってしまうじゃないですか…いや、なんでもないです。
しかし、しっとりと切なく歌い上げるこれらのバラード曲でも、ダニーは思いっきりスクリーム要求するんですね(笑)オーディエンスはこれでもかってほどに叫び続けなければならない。ダニーが納得行くまで何度も何度もしつこいくらいにスクリーム…曲の雰囲気ぶち壊し(笑)オーディエンス煽りがすごいと噂には聞いてましたが、これほどまでとは思ってもみませんでした。新鮮で楽しかったけど(笑)
本編最後はいかにも英国ロックバンドのロックンロールらしい [I Love You More Than Rock'n'roll]。張りつめ過ぎず、心地良く盛り上がれますよね。この曲でベンのカウベルが登場するんだけど、個人的にカウベルソングと言えば、まず「ホンキー・トンク・ウィメン」なんですけどね。この曲もモロにストーンズ彷彿させますよね。「イッツ・オンリー・ロックン・ロール」とか。ベンが用済みのカウベルを放り投げるとこがめちゃカッコ良かった。(そこかい)
アンコール1曲目は [Play That Funky Music]。「あれ?コレなんて曲じゃったっけ?」なんて思いながらも一緒に歌って大盛り上がり(自分的に)。ワイルド・チェリーのヒット曲ですね。サンダーってこの手のファンキーな曲も似合いますよね。オリジナルでもファンキーな曲いろいろあるし。その辺もツボ。後日気付いたけど、このカバー曲、アルバムに収録されてましたね(笑)
今回のツアーはアンコールに日替わりでカバー曲やってる。初日の大阪では、ザ・フーの「恋のピンチ・ヒッター(Substitute)」を、前日の川崎初日では、バッド・カンパニーの「キャント・ゲット・イナフ」を。どちらも聴きたかったけど、個人的にはワイルド・チェリー聴けて満足。他とは違った雰囲気でメリハリついたし。
続けて、「いつやるんじゃろ」って思ってた [River of Pain]。大好きな3rdアルバムに入ってて、当時ハマった曲。ただちょっと期待ハズレ。あ、いや、期待感デカ過ぎたのかな…思てたほどではなかったレベル(笑)音の粒がバランスよく耳に入ってこないポジションで観てたからってのもあるかも知れないけど、この曲、自分の中ではスタジオ盤で完成されてるんですよね。歌、演奏、コーラス、各パートの音バランスに至るまで。昨年観たトリートの「張り子の虎」と同じ感じ。
ラストはサンダーのライヴではお決まりらしい [Dirty Love] で締め括り。盛り上がらないわけがない。盛り上げるだけ盛り上げて最後はすすーっと退場。まだもう一回くらいアンコールやってくれそうな気配を残したまま終演(笑)最初と最後にキリッとメリハリがないライヴもなかなか良いもんです。パブロックみたいで。
■Set List
1. Wonder Days
2. The Enemy Inside
3. Laughing on Judgement Day
4. Resurrection Day
5. Right from the Start
6. Backstreet Symphony
7. Higher Ground
8. In Another Life
9. The Thing I Want
10. Don't Wait for Me
11. She Likes the Cocaine
12. Love Walked In
13. I Love You More Than Rock 'n' Roll
(Encore)
14. Play That Funky Music
15. River of Pain
16. Dirty Love
サンダーの曲ではおそらく一番お気に入りの [Everybody Wants Her] をやってくれなかったのが残念でしたが、今更ながらの初サンダー、しっかり楽しめました。これまで観てこなかったのが悔やまれるくらい。まぁこれから観ていけばいいか(笑)歌もパフォーマンスも想像以上に現役感バリバリ感じられたし、サンダーのようなバンドはこれから年齢を重ねていっても、決して朽ちることはないでしょうしね。
ダニーの声は感動レベルでよく出てたと思います。大股広げて左足を屈伸させながらリズムをとる独特なスタイルも堪能できたし。何より安心して聴いていられる。あと、控えめなクリスを後ろから押し出そうとするダニー、わざと一旦後ろに引き寄せてからあらためて押し出すと言う(笑)そんなじゃれ合いも楽しいライヴでした。
ところで、ルークってジョー・ウォルシュによく似てますよね。人からよくそう言われませんか?え、言われない?ああそうですか。特にギターソロ時の時折白目になる顔芸…もとい、恍惚の表情とか。間近で観ててずっと誰かに似てるなって考えてたんですよ。さっき思い出しました…ジョー・ウォルシュだと。え、似てない?ああそうですか。
ダニー・ボウズ Danny Bowes (vo)
ルーク・モーリー Luke Morley (g)
ベン・マシューズ Ben Matthews (g)
クリス・チャイルズ Chris Childs (b)
ゲイリー "ハリー" ジェイムス Gary "Harry" James (dr)
サンダーのデビューアルバムは1990年リリース…てことは来年か再来年が30周年ですよね。今年はクラブチッタの30周年のようですが、サンダーの30周年記念も当然日本に来てくれますよね。今から楽しみ。あ、その頃にまた解散してなければ(笑)



ちなみにTシャツは売り切れのため受注生産。2月1日に届きました。サイン会は当然の如くハズレ。惜しかったけど(笑)




最後に余談ですが・・・
偶然にもこの日はポール・スタンレーの東京公演の日でもありました。ソウル・ステーションのね。六本木のビルボードライブ東京だったんだけど、SNS上で自分が上京してる理由をみんなに勘違いされて、弁明するのがちょっと大変でしたね(笑)当然ポールを観に来てるんだろうと(笑)
ポールは一日2回公演、第2部は19時半開演ってことなんで早めに終わるサンダー終演後に強行移動できる時間ではあったんですよね。正直最初はそれも検討してみました。ただ予算オーバーのため諦めました。ポールのチケット高いんですもの(苦笑)高いか安いかは価値観の問題ですが。ソウル・ステーションじゃなく本家だったら強行手段考えてたと思います。
タグ : LIVE鑑賞記
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