Johnny Winter @ 広島 Club Quattro 2014.4.15
はじめに…
6月27日にイエスのクリス・スクワイアが亡くなったことは前々回の記事でちょこっと触れました。享年67。5月に白血病と診断され、治療に専念するため今夏よりのツアーに参加しない旨を公表した矢先でした。昨年11月に来日公演を観に行ったばかりで、この訃報はショックでした。
実はその時のイエスのライヴ観賞記もメモ程度ですが昨年すでに書きかけてまして、Facebookの方には早いうちに感想文としてポストしておりました。それをざっと読み返してみると、「イエスのライヴは初めて…」「リッケンバッカーベースの元愛好家としてはクリスを生涯一度は観ておきたかったから…」みたいなこと書いてまして、「ああ、ジョニーと同じく、今観ておかなければって思ってた人が、本当に最初で最後になってしまったんだな」なんてなんとも言えない悲しさがこみ上げてきました。
一年ちょっと前の2014年7月16日、ジョニー・ウィンターがスイス・チューリッヒのホテルで亡くなりました。享年70。こちらも突然の訃報でした。仕事中に(合間です)Twitterチェックしてたら舞い込んできたんです。最初はアメリカのブルース系音楽雑誌と、リック・デリンジャーの奥さんの情報が出所だったと思います。誤報であって欲しいと願うもどうやら事実だったようで…残念です。
4月12日(2014年)に観に行ったディープ・パープルのライヴ観賞記と並行して、その3日後に観たジョニーの観賞記をまとめてる最中でした。結局パープルの観賞記は翌月アップしたのですが、ジョニーの記事はそのままになってしまいました。
このまま捨てるのもなんですし、今更ながらですが観賞記としてアップしておきたいと思います。文章はジョニーの訃報前に書いたものを特に訂正しておりません。タイムギャップもあり多少不謹慎な表現もあるかも知れませんが、大目に見ていただきたい。
Johnny Winter Japan Tour 2014 @ 広島 Club Quattro 2014.4.15

2014年4月15日(火)の話です。当然平日で仕事だったんで定時で上がらせてもらい、広島パルコにあるクラブクアトロに行ってきました。仕事が押したため普段着に着替える時間もなく車飛ばして…。ネクタイ&スーツでライヴ観たのは久しぶりでした。ってよりも初めてだったかも(笑)
ジョニー・ウィンター、「100万ドルのギタリスト」の異名を持つブルース・ロックのギタリスト兼シンガー。40年以上のキャリアがあって世界的に超有名なのに、つい3年前まで一度も来日してくれんかった人。そんな偉人が今回初めて広島来てくれたもんだから逃す手はないってことで。東京→名古屋→大阪→そして広島。まさに奇跡です(笑)
4月12日(土) 名古屋ボトムライン
4月13日(日) 大阪・なんばHatch
4月15日(火) 広島クラブクアトロ
4月18日(金) 東京・六本木 EXシアター
4月19日(土) 東京・六本木 EXシアター
4月20日(日) 東京・六本木 EXシアター
客層はやはり50代くらいが多かったと思います。平均年齢はディープ・パープルの時よりも高そう。自分と同じく会社帰り風のスーツ姿もちらほら見かけたけど、テンガロンハット被ったようなそれっぽい人も多かったかな。ウエスタンブーツとか。ハデめのお姉さん(ちょっと年配の?)も。結構いろんなタイプがいらっしゃいましたね。

開演予定時間5分押しの19時5分スタート。オープニングはバックバンドの3人だけでアップテンポのインスト曲。曲の途中でステージ向かって右端から、クアトロのスタッフらしき人たちに支えられてジョニー登場。初めて目の当たりにしたジョニーの印象は…よぼよぼのお爺ちゃんでした(笑)まぁ無理もないですね…御年70歳ですもの。ほぼ同い年のポール・マッカートニーやミック・ジャガーと比べてはいけません。彼らは超人ですから。
しかしステージ中央に置かれた椅子に座らせてもらうと、いきなり豹変(笑)ややテンポダウンしてジョニーのプレイがスタート。いきなりお馴染みのイントロが。チャック・ベリーの [Johnny B. Goode]。 言わずもがなロックンロールの代名詞。サビでは観客は手を振り上げ「ゴーゴー」のシャウト大会。
アップテンポが続きます。おそらく1stに入ってる[Good Morning Little School Girl]。リフがカッコいいノリノリの曲ですね。[Bony Maronie] もやってたかな。それから渋めのブルース曲…、この手の曲は個人的にあまり聴き分けが出来ないんですが(笑)ジョニーのライヴ盤でよく聴くのでおそらく [Blackjack]。
ジョニー・ウィンター Johnny Winter (Gt, Vo)
ポール・ネルソン Paul Nelson (Gt)
スコット・スプレイ Scott Spray (B)
トム・キュリアル Tom Curiale (Ds)
プレイ中のジョニーは終始エキサイティングでした。1曲終わるごとにペットボトルのお水飲んで汗拭いたりしてましたが、声もよく出てたと思うし、終始座ったままでしたがギタープレイもカッコよかった。70歳のご高齢、もっと枯れた渋いブルース三昧かと思いきや、基本的にはアップテンポナンバーの目白押し。かなりハードロックな印象でした。テンション高い演奏で、すごいお爺さんだと思いました(笑)
1984年リリースのアルバム 『Guitar Slinger』。このアルバム…当時初めてリアルタイムに買って聴いたジョニーのアルバムなんです。そこから [Don't Take Advantage of Me]。途中で聴き覚えのあるリフが混じってきたなって思ったらローリング・ストーンズの [Gimme Shelter] でした。オリジナルとは全く印象の違う骨太で重厚なギターリフと化してましたが、なかなか良い感じでした。同様に [Jumpin' Jack Flash] も、ややハイスピードのハードロックナンバーになっててカッコよかった。

結構近い場所で観れたんで良かったです。ジョニーはサムピックと残り4本指でギター弾いてました。指でのカッティングが気持ち良かった。弾いてる時はブルースギタリストにありがちな恍惚表情(笑)見せるわけでもなく、ほとんど目をつむってたように見えました。
ソロでは例えばハイフレットに指を連続してグリスさせるだけで(それが大したテクじゃないにしても)いちいち歓声と拍手が沸き起こってました。これが「100万ドルのギタリスト」たる所以なんだなぁって思いました。まぁそれは契約金の話なんだけど(笑)
アンコールでジョニーがトレードマークのファイアーバード持って現れるとやはり大歓声。ここで初めてスライドギター。アンコールは2曲…1曲目はたぶん2011年リリースの 『Roots』 に入ってる [Dust My Broom]。スタジオ盤ではあのデレク・トラックスがスライド弾いてたりします。このアルバムはジョニー来日発表のアナウンスを聞いて真っ先に購入しました。
ラストは 「Highway 61 Revisited(追憶のハイウェイ61)」。ボブ・ディランのお馴染みのカバーですね。
最後、ステージから去る前に客席から小さな花束受け取ってました。サブギターの人が中継してました。もらっても特にお礼を言うわけでもなく(笑)そのままさっさと引き上げようとしたところをギターの人に客席に向かせられてお辞儀をさせられてました(笑)あれがジョニーなんだなと(笑)
バックバンドの面々は、ドラムスティック客席に投げてくれたり、結構サービス精神旺盛でした。早々と退出したジョニーは不在でしたけど(笑)別に機嫌悪いからってことじゃなく、やっぱり1時間半のハイテンションなステージは疲れるんだと思います。
観てるこちらも1時間半のオールスタンディング、しっかりストレス発散できました。すごく楽しめたんですが、しいて言えばドラムがドカドカうるさかったです。チカラ任せにデカイ音出すのはイマイチ好みじゃないんですよね。ジョニーにもなんとなく合わない気がしました…あくまで主観です。


あとで調べてみたところ、そのツアーから参加したトム・キュリアルって新ドラマーで、リック・デリンジャーのレギュラーバンドで長く叩いた方だそうです。スミマセン…私の聴く耳、音楽センスが悪くて(苦笑)
ちなみに曲によってはストラトで結構長尺のソロをプレイしてたポール・ネルソンって言うサブギタリストは、ツアーマネージャー兼ジョニーの親友だそうで、晩年のジョニーを支えてきたとても重要な方だったようです。今回記事をアップするためメンバー構成などを調べてる時に、偶然彼の追悼インタビュー記事を見つけて読みました。
なんかライヴのことを思い出しながら書いてると涙腺緩んできました。あらためてご冥福をお祈りしたいと思います。

6月27日にイエスのクリス・スクワイアが亡くなったことは前々回の記事でちょこっと触れました。享年67。5月に白血病と診断され、治療に専念するため今夏よりのツアーに参加しない旨を公表した矢先でした。昨年11月に来日公演を観に行ったばかりで、この訃報はショックでした。
実はその時のイエスのライヴ観賞記もメモ程度ですが昨年すでに書きかけてまして、Facebookの方には早いうちに感想文としてポストしておりました。それをざっと読み返してみると、「イエスのライヴは初めて…」「リッケンバッカーベースの元愛好家としてはクリスを生涯一度は観ておきたかったから…」みたいなこと書いてまして、「ああ、ジョニーと同じく、今観ておかなければって思ってた人が、本当に最初で最後になってしまったんだな」なんてなんとも言えない悲しさがこみ上げてきました。
一年ちょっと前の2014年7月16日、ジョニー・ウィンターがスイス・チューリッヒのホテルで亡くなりました。享年70。こちらも突然の訃報でした。仕事中に(合間です)Twitterチェックしてたら舞い込んできたんです。最初はアメリカのブルース系音楽雑誌と、リック・デリンジャーの奥さんの情報が出所だったと思います。誤報であって欲しいと願うもどうやら事実だったようで…残念です。
4月12日(2014年)に観に行ったディープ・パープルのライヴ観賞記と並行して、その3日後に観たジョニーの観賞記をまとめてる最中でした。結局パープルの観賞記は翌月アップしたのですが、ジョニーの記事はそのままになってしまいました。
このまま捨てるのもなんですし、今更ながらですが観賞記としてアップしておきたいと思います。文章はジョニーの訃報前に書いたものを特に訂正しておりません。タイムギャップもあり多少不謹慎な表現もあるかも知れませんが、大目に見ていただきたい。
Johnny Winter Japan Tour 2014 @ 広島 Club Quattro 2014.4.15

2014年4月15日(火)の話です。当然平日で仕事だったんで定時で上がらせてもらい、広島パルコにあるクラブクアトロに行ってきました。仕事が押したため普段着に着替える時間もなく車飛ばして…。ネクタイ&スーツでライヴ観たのは久しぶりでした。ってよりも初めてだったかも(笑)
ジョニー・ウィンター、「100万ドルのギタリスト」の異名を持つブルース・ロックのギタリスト兼シンガー。40年以上のキャリアがあって世界的に超有名なのに、つい3年前まで一度も来日してくれんかった人。そんな偉人が今回初めて広島来てくれたもんだから逃す手はないってことで。東京→名古屋→大阪→そして広島。まさに奇跡です(笑)
4月12日(土) 名古屋ボトムライン
4月13日(日) 大阪・なんばHatch
4月15日(火) 広島クラブクアトロ
4月18日(金) 東京・六本木 EXシアター
4月19日(土) 東京・六本木 EXシアター
4月20日(日) 東京・六本木 EXシアター
客層はやはり50代くらいが多かったと思います。平均年齢はディープ・パープルの時よりも高そう。自分と同じく会社帰り風のスーツ姿もちらほら見かけたけど、テンガロンハット被ったようなそれっぽい人も多かったかな。ウエスタンブーツとか。ハデめのお姉さん(ちょっと年配の?)も。結構いろんなタイプがいらっしゃいましたね。

開演予定時間5分押しの19時5分スタート。オープニングはバックバンドの3人だけでアップテンポのインスト曲。曲の途中でステージ向かって右端から、クアトロのスタッフらしき人たちに支えられてジョニー登場。初めて目の当たりにしたジョニーの印象は…よぼよぼのお爺ちゃんでした(笑)まぁ無理もないですね…御年70歳ですもの。ほぼ同い年のポール・マッカートニーやミック・ジャガーと比べてはいけません。彼らは超人ですから。
しかしステージ中央に置かれた椅子に座らせてもらうと、いきなり豹変(笑)ややテンポダウンしてジョニーのプレイがスタート。いきなりお馴染みのイントロが。チャック・ベリーの [Johnny B. Goode]。 言わずもがなロックンロールの代名詞。サビでは観客は手を振り上げ「ゴーゴー」のシャウト大会。
アップテンポが続きます。おそらく1stに入ってる[Good Morning Little School Girl]。リフがカッコいいノリノリの曲ですね。[Bony Maronie] もやってたかな。それから渋めのブルース曲…、この手の曲は個人的にあまり聴き分けが出来ないんですが(笑)ジョニーのライヴ盤でよく聴くのでおそらく [Blackjack]。
ジョニー・ウィンター Johnny Winter (Gt, Vo)
ポール・ネルソン Paul Nelson (Gt)
スコット・スプレイ Scott Spray (B)
トム・キュリアル Tom Curiale (Ds)
プレイ中のジョニーは終始エキサイティングでした。1曲終わるごとにペットボトルのお水飲んで汗拭いたりしてましたが、声もよく出てたと思うし、終始座ったままでしたがギタープレイもカッコよかった。70歳のご高齢、もっと枯れた渋いブルース三昧かと思いきや、基本的にはアップテンポナンバーの目白押し。かなりハードロックな印象でした。テンション高い演奏で、すごいお爺さんだと思いました(笑)
1984年リリースのアルバム 『Guitar Slinger』。このアルバム…当時初めてリアルタイムに買って聴いたジョニーのアルバムなんです。そこから [Don't Take Advantage of Me]。途中で聴き覚えのあるリフが混じってきたなって思ったらローリング・ストーンズの [Gimme Shelter] でした。オリジナルとは全く印象の違う骨太で重厚なギターリフと化してましたが、なかなか良い感じでした。同様に [Jumpin' Jack Flash] も、ややハイスピードのハードロックナンバーになっててカッコよかった。

結構近い場所で観れたんで良かったです。ジョニーはサムピックと残り4本指でギター弾いてました。指でのカッティングが気持ち良かった。弾いてる時はブルースギタリストにありがちな恍惚表情(笑)見せるわけでもなく、ほとんど目をつむってたように見えました。
ソロでは例えばハイフレットに指を連続してグリスさせるだけで(それが大したテクじゃないにしても)いちいち歓声と拍手が沸き起こってました。これが「100万ドルのギタリスト」たる所以なんだなぁって思いました。まぁそれは契約金の話なんだけど(笑)
アンコールでジョニーがトレードマークのファイアーバード持って現れるとやはり大歓声。ここで初めてスライドギター。アンコールは2曲…1曲目はたぶん2011年リリースの 『Roots』 に入ってる [Dust My Broom]。スタジオ盤ではあのデレク・トラックスがスライド弾いてたりします。このアルバムはジョニー来日発表のアナウンスを聞いて真っ先に購入しました。
ラストは 「Highway 61 Revisited(追憶のハイウェイ61)」。ボブ・ディランのお馴染みのカバーですね。
最後、ステージから去る前に客席から小さな花束受け取ってました。サブギターの人が中継してました。もらっても特にお礼を言うわけでもなく(笑)そのままさっさと引き上げようとしたところをギターの人に客席に向かせられてお辞儀をさせられてました(笑)あれがジョニーなんだなと(笑)
バックバンドの面々は、ドラムスティック客席に投げてくれたり、結構サービス精神旺盛でした。早々と退出したジョニーは不在でしたけど(笑)別に機嫌悪いからってことじゃなく、やっぱり1時間半のハイテンションなステージは疲れるんだと思います。
観てるこちらも1時間半のオールスタンディング、しっかりストレス発散できました。すごく楽しめたんですが、しいて言えばドラムがドカドカうるさかったです。チカラ任せにデカイ音出すのはイマイチ好みじゃないんですよね。ジョニーにもなんとなく合わない気がしました…あくまで主観です。


あとで調べてみたところ、そのツアーから参加したトム・キュリアルって新ドラマーで、リック・デリンジャーのレギュラーバンドで長く叩いた方だそうです。スミマセン…私の聴く耳、音楽センスが悪くて(苦笑)
ちなみに曲によってはストラトで結構長尺のソロをプレイしてたポール・ネルソンって言うサブギタリストは、ツアーマネージャー兼ジョニーの親友だそうで、晩年のジョニーを支えてきたとても重要な方だったようです。今回記事をアップするためメンバー構成などを調べてる時に、偶然彼の追悼インタビュー記事を見つけて読みました。
なんかライヴのことを思い出しながら書いてると涙腺緩んできました。あらためてご冥福をお祈りしたいと思います。

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