ヘビロテ日記 第19回 『Queen - Sheer Heart Attack』
シアー・ハート・アタック / クイーン
1974年
01. Brighton Rock
02. Killer Queen
03. Tenement Funster
04. Flick of the Wrist
05. Lily of the Valley
06. Now I'm Here
07. In the Lap of the Gods
08. Stone Cold Crazy
09. Dear Friends
10. Misfire
11. Bring Back That Leroy Brown
12. She Makes Me (Stormtrooper in Stilettos)
13. In the Lap of the Gods… Revisited
私は初期のクイーンが大好きです。様式美すら感じてしまう思いきりブリティッシュ・ハードな1stと2nd、それからハードロックでありながらも、その後の音楽性多様化の先駈けとなった3rdアルバム。特にはこの3枚が大好きです。もちろんその後も長きに渡ってクイーンは聴き続けましたが、それでも1980年の 『The Game』 止まりかな…それ以降は徐々に熱が冷めていった気がします。と言うようなことを生意気に書いてますが、これらのアルバムは全て後追い、オンタイムではないんですよね。
初めてクイーンを聴いたのは中学生の頃。その頃の同級生の中では唯一とも言える、洋楽ファンの友人からレコードを借り、初めて聴いたのはたしか1978年の 『Jazz』 あたりだったとなんとなく記憶してます。なんとなくって言うのは、それほど印象に残らなかったんだろうと思います。今考えると、『Don't Stop Me Now』 とか、当時の私としても気に入っただろう要素は入ってるんでしょうけど、反面、『Bicycle Race』 やオープニングの 『Mustapha』 あたりに “滑稽さ” を感じ、その時点で拒否ってしまったんじゃないかと思ってます。同時期にその友人から借りた中では、ロッド・スチュワートの方がもっとストレートにロックのカッコよさを感じた気がします。
次にクイーンに触れたのは高校生の頃。その頃の友人にクイーンの大ファンがいたのですが、その頃になってもまだクイーンの “偉大さ” のようなものを感じ取るには至らずで、よく友人と「ビートルズVSクイーン」のような論争(ちょっと大げさですが)を繰り広げたものでした。論争するにしても一応聴いてみないと…って言うことで、『オペラ座の夜』 や 『華麗なるレース』 を聴いてはみましたが、『Bohemian Rhapsody』 や 『Somebody to Love』 なんかにしても「なんじゃこりゃ」的で、当時はそれほど良い印象は受けませんでしたね。たしかに何とも言い難い、ある種の衝撃は受けましたけど。まぁ、結構意地になってたところがありますね(笑)
アルバム通しての印象は、一概にロックバンドと括って良いものかどうかと言う、バラエティに富んだ印象でしたので、そんな意味ではビートルズと比較されるのもうなづけたところはありましたね。ただ、その時の私にはすんなりと受け入れる姿勢はなかったです。当時はほぼハードロック一辺倒で、バンドもやっててディープ・パープル系をよく聴いてた時期でした。ちょうどオンタイムでリリースされた 『Flash Gordon』 や 『Hot Space』 をついうっかり聴いてしまったがために、完全にクイーンから遠ざかってしまいました(笑)
さて、当時の否定的なクイーン感を長々と書いてきましたが、そんな私が “目からウロコ” 的にクイーンに興味を持ち始めたのは、それからしばらく経った後、1979年リリースのライヴ盤 『Live Killers』 を聴いてからでした。中学の時に最初に聴いて拒否ってしまった 『Jazz』 発売後のツアーの収録ですが、当時と受けた印象は全く違っていて、「クイーンってハードロック・バンドだったのか!?」と驚愕したものでした(笑)
その後は、間髪入れず1stを聴き、一気にクイーンにハマっていきましたね。音はまだそれぼど洗練されてなく、アグレッシブなレッド・ツェッペリンのようであり、実は全く異なもの。分厚いコーラスや凝った曲構成ではありましたが、まぎれもなくクイーンは70年代のブリティッシュ・ハードロック・バンドでした。当然その次には2ndも聴きまくりました。まぁ、このあたりはいずれ単独でも取り上げる(つもり)として、今回はその次に聴いた3rdアルバムについてです。かなり後追いでしたが、一応クイーンは時系列に沿って1stから順に聴き込んでいったわけです。